上から目線
- DATE : 2012.04.29
- Cat : Sol
Hygge=ヒュッゲとは、デンマーク語で「人と人とのふれあいから生まれる、温かな居心地のよい雰囲気」という意味らしい。そんな名を持つカフェが、京都・島原(JR丹波口駅)にオープン。
主は小林久也・早哉香夫妻。お店を始めるにあたって入籍も。あれもこれもホヤホヤ。2人にはあきる野時代に出会った。あきる野に生誕で現在に至るの2人、とはいえ一応東京都なわけで。初対面は福生のエスニックレストランにて。ダンナがバイトしてて後からワシが入ったカタチ、当時はヨメではなかった現ヨメもよく客で遊びに来てたという感じ。
あきる野生活も終わりの頃、実家に帰る前に、3年間離れてた組織で働くということを思い出しとこと思ったのと、人からお給料をもらうという、しかも時給でというのを改めて味わっておこうと思ったのとで、友人に頼んで都合つけてもらって、の先がそのお店。
バイトでありながら店長代理な小林ダンナ、少々物言いが上から。ふーん。よく上からと言われるワシが感じるんやもん、当時の周りの人たちも感じてたに違いない。けど今となっては「Hygge!」とか言うてるくらいなので見る影もなく。お店に入った時、2009年夏、ワシが35歳でダンナ30歳。下に見られたもんである。ま、ワシも自分が誰かは言ってなかったし。シレーっと仕事を教わりながら覚えながら。2週間くらいしてのお昼休憩の際になんかの話の流れからブログの話になってそこから上へ下への大騒ぎ。
それからはお店がなぜ売上げが下がっているのかについて、具体的な指摘とその対策、その根拠について話し、それをやってみた、頼まれてもないけど。難しく書いてみたけど、掃除のこと。及び整理整頓。いわゆる表面上の掃除は毎晩やるので、表面上の清潔は保たれてる。アカンお店はそれすらできてないけど。このお店に関していえば、書けないボールペンがいっぱいとか、かつてもこの先も使うことがないであろうノベルティグッズの山とか、ダスター(布巾)の汚さとか、あれを使うにはこれをどかさないことには使えないというようなものの配置とか、とにかく見えない部分がグチャグチャ。本部に確認していらんもん全部捨てて、キッチンのレイアウト変えたった。案の定、売上げは上がる。いらないもので満たされた器に新しいものは入らない。当たり前の話。
自分がしたいと思う生き方に気付いてはいたけど、出てくるのは勇気ではなく愚痴でしかなかったダンナ、1年後には1人でヨーロッパに飛び立ち、2011.3.10関空に到着してその足で京都へ、3.11東京へ戻る。今思えばよく帰れたよね。品川か東京かからあきる野への足がないと都心で1泊したんやっけ?ヨメは結構大胆で1人であっちこっち行ってる。雑誌『TRANSIT』の愛読者、モロッコ特集の亜里子の写真見てそこに行きたくなって行った、みたいな浅田美代子似。尾張屋でヨメと亜里子の初対面、同じ空間を味わった者同士のそこへの思いを馳せる遠い目の奥で、繋がってた。
昨秋、京都でカフェをオープン!という可能性にも気付いてしまったらしく、いきなり京での物件探しをすると言い出す。ふーん。自分で調べて候補割り出して試算もしてた。そういうことなら、と秘蔵の島原を御開帳してみました。ポテンシャルの高い物件は、本気の人に扱って欲しい。なぜこれをそうしてしまうのか・・・トホホ、は見たくない。
画像は、壁の一部。うちの壁もお客さんによっては絵に見えると言われる。絵でしかない。人が描いたものだけが絵ではないと思う。一昨日、女優のMさんが来られた。もう少し背中に羽が生えた系かと思ってたけど、肚据わってた。絵の話からものの順序の話になって、歌舞伎やもん、傾いてなんぼの世界に世間の常識を求めてどうすると。海老蔵もっといけと。同様にチョンマゲ浴衣の相撲取りに普通求めてどうすると。その格好で1ヶ月過ごしてみたらちょっとは考え方変わるかも。有名だからいいのではなく、いいから有名になったわけで、等々。面白い人は言うことがマトモ。
Hyggeの壁の絵。絵とは、ある情趣を感じさせるありさま・光景という意味もあるらしい。旅の途中、デンマークにも立ち寄って、A.C.PERCH'Sの本店で目の前でブレンドしてもらったらしい。お土産にはロイヤルコペンハーゲンのお茶をもらった。島原の江戸末か明治初期から現在までの変遷と、デンマークを香り高いお茶から俯瞰してみる時間。見上げるのもいいけど、見下すのではなく、見下げるのもいいと思います。
Sol