茶の宇宙
- DATE : 2012.01.06
- Cat : Sol
昨年末、一保堂茶舗(以下、一保堂)さんで教えて頂いた、日本茶についてまとめてみます。
お茶の木=ツバキ科の常緑樹。その葉を発酵させたものが紅茶、半発酵させたものが烏龍茶、未発酵のものが日本茶。日本茶の場合、葉の収穫から20時間以内に蒸し、発酵をさせないことで、鮮やかな緑を保ち、甘さを閉じ込める。
日本茶には大きく分けて2つ。
・煎茶、番茶=露天園
・玉露、抹茶=覆下園
煎茶、番茶は、八十八夜、自然の太陽光の下で育つ。
収穫後、葉の大小で、煎茶と番茶に分けられる。
煎茶は、小さめで、色の淡い葉。きれいに縒れる。
番茶は、大きめで、色の濃い葉。縒れずにピンと立つ様から、柳と呼ばれる。
日本茶の場合、太陽を浴びれば浴びるほど、渋みが増し、甘みが減るらしい。
玉露は、途中途中、茶の木に覆いを掛けることで徐々に遮光率を上げていき、最後は95%までもっていくものが最高品種とされる。
太陽の光を浴びさせないことで、渋みを抑え、甘みを保つ。
抹茶は、その玉露の葉脈を取り除いたものを、石臼で挽いたもの。
*一保堂さんでは、(玉露は、露天園での煎茶にあたるので)覆下園での番茶にあたる部分は、いり番茶となるらしい。
日本茶生産高は上位から、静岡、鹿児島、京都。
土地による気温差や照射率の差でそれぞれの特色があるんだとか。
あとはお好み。
ちなみに京都は、露天園であっても、朝霧や照射率の関係上、覆下園のような環境もあるらしく、他の地域に比べれば、煎茶でも甘み残ってるものが多いそう。
茶を扱うお店でも、産地別、農園別で販売される場合と、そのお店の銘柄の味を毎年ブレンドされる場合があり、一保堂さんの場合は後者で、お茶のソムリエ的な方が、玉露・天下一という銘柄の味や香りを毎年作り上げられるそう。
煎茶、玉露とも、急須の選び方、湯温、抽出時間を守れば、目が覚めるような味わい。
そして抹茶は、究極のインスタントティ!
一度、一保堂内『嘉木』にて、淹れ方等々のレクチャーを受けながら味わってみる時間を持たれることをおすすめします。京都本店は、『京華堂利保』のお菓子が付いてます。
現在発売中の雑誌『Meets』にて、一保堂茶舗さんの取材の模様と、『大福茶(オオブクチャ)』について書かせてもらってます。
また、雑誌『考える人』に、一保堂茶舗・渡辺都さんが『京都寺町お茶ごよみ』という連載をされてます。現在発売中の号では、『急須のこと』。
ご一読頂けましたら、幸いです。
Sol